「熊童子」という名前を聞いたことがあるでしょうか?この多肉植物は、そのユニークな見た目と愛らしい姿で、多くの植物愛好者の心をつかんでいます。今回は、熊童子の基本的な特徴から、育て方・増やし方について詳しく解説します。
熊童子 基本情報
属性 | コチレドン |
流通名 | 熊童子、熊の手 |
生育型 | 春秋型 |
原産地 | 南アフリカ |
成長の仕方 | 枝分かれして上に伸びる |
増やし方 | 挿し木、葉挿しの成功率は低い |
紅葉 | 葉先の熊の爪と言われる部分が赤くなる |
花 | 気温が下がる秋から冬にかけてオレンジや黄色のベル型の花が咲く(株により春に咲く場合も) |
成長スピード | ゆっくり |
熊童子の特徴と名前の由来
熊童子は、丸い葉とふわふわした産毛に覆われているのが特徴です。
熊童子の葉は、まるでクマの手のひらのような形状をしており、表面には細かい毛が生えています。これが「熊童子」という名前の由来です。葉は厚くて肉厚であるため、自分で水分を蓄えています。そのため乾燥気味に育てるのがコツになります。
熊童子の色合い
熊童子の葉は、苗が若いときは明るい緑色になり、根詰まりしたり古株になってくると、淡い黄色みを帯びた緑色になります。
また、日光によく当てることによって、葉の先の爪が赤みを帯びてきます。特に、寒さが厳しくなってくると、一層赤みが濃くなりマニキュアを塗っているようなとてもかわいらしい爪先になります。
初心者でも安心!熊童子の育て方とお世話のコツ
熊童子に適した環境・置き場所
熊童子は日光を多く必要とするため、風通しの良い屋外に置くのが最適です。できれば直接雨の当たらない、軒下がいいでしょう。
お家の窓辺では、明るいように見えても日光不足になることがあります。茎が伸びたり、葉が痩せてきたと感じたら、屋外のよく日の当たる場所に出してあげましょう。その時は、突然直射日光に長時間当ててしまうと、葉焼けしてしまうため、初めは屋外の日陰などに置いて徐々に慣らしていってあげましょう。
熊童子の水やりのポイント
熊童子の葉っぱ肉厚で自分で水分を蓄えています。乾燥気味に育てましょう。
土が完全に乾いて2〜3日してから水をやるのが基本です。過剰な水やりは根腐れの原因になるため注意が必要です。
熊童子の増やし方!挿し木で簡単に増やせる
熊童子は適した季節に行えば、簡単に挿し木で増やすことができます。自分で育てた熊童子を増やせると、さらに愛着が湧きますよ。
熊童子の挿し木の基本手順
熊童子は挿し木で簡単に増やすことができます。
熊童子は挿し木が容易で、特に元気な葉や茎を使うと成功率が高いです。適当なところで茎をカットして、土に指します。茎が太い場合や、水分が多いものは、数日切り口を乾かしますが、こちらはそのまま土に挿して問題ありません。
挿し木に適した時期と条件
春と秋が熊童子の挿し木に最適な時期です。
春と秋は植物の成長が活発になる時期で、挿し木の成功率が高くなります。真夏や真冬は休眠期に入り、根が出るのに時間がかかりますので避けましょう。
挿し木後の管理
挿し木後は直射日光の当たらない、明るい日陰に置き、体力を温存させましょう。
根が生えていない時も、土の表面だけ濡れる程度にお水をかけてあげると、湿度により発根が促されます。しかし、まだ十分な量の根は生えていませんので、お水をあげすぎると土がなかなか乾かずに苗が腐ってしまいます。少量にとどめてください。
葉挿し
葉挿しでも稀に芽が出てくることはありますが、成功率は低いです。
熊童子の病気対策
熊童子は比較的丈夫な植物ですが、時には病気に直面することがあります。これらの問題を早期に発見し、適切に対処することで、健康に育て続けることができます。
「熊童子の葉がポロポロ落ちてしまう!」
お客様から一番多く尋ねられる質問が「葉がポロポロ落ちてしまう」ということです。熊童子は高温多湿を嫌うので、梅雨や夏場の管理は注意が必要です。熊同士の葉が落ちてしまった原因として、以下3つが挙げられます。
①日光不足
室内の窓辺だと光が足りない時があります。その場合は、外の日陰などに置いて、様子を見てください。
②水のあげすぎ
熊童子は水をあげすぎると茎が細くなり、葉が落ちやすくなります。土が完全に乾いたことを確認するまでは、お水やりは控えてください。
③気温が高く、湿度も高い環境
気温が高い時は日陰などに移動してください。土がなかなか乾かず湿度が高い場合は、サーキュレーターなどを使って風通しをよくしてください。
古い葉が1〜2枚落ちるのは正常な現象ですが、ポロポロと突然何枚も葉が落ちてしまった場合は、上の3点に注意して育ててみてください。
熊童子に似ている品種
熊童子錦
熊童子の斑入り種で白い斑と黄色い斑が入るタイプがあります。斑が美しく人気がありますが、希少なためあまり見かけません。
子猫の爪
熊童子の変種で、熊童子よりも小型で爪の数が少ないのが特徴です。シリーズで集めたくなりますね☺️
まとめ
◎熊童子は日光を好み、明るい場所で育てると葉が健康に育ちます。水やりは乾燥気味に。
◎増やし方は、挿し木がおすすめ。春と秋に行いましょう。
◎熊童子の葉がポロポロ落ちてしまう原因は、置き場所と水やりが関係しています。適切な対策を。